学術集会

第20回学術集会アンケート結果

第20回 日本運動器看護学会学術集会 アンケート結果

1. アンケート募集期間:2020年8月6日(木)~2020年10月10日(土)
2. 回答数:合計43

すべて匿名性を担保した上での学会ホームページへの掲載について許諾有
*誤字脱字の修正以外は、そのままの表記で掲載しています
<内訳>
  会長講演、基調講演、教育講演:感想10件
  テーマディスカッション:感想3件、質問1件
  実践報告:感想1件
  一般演題:感想25件
  第20回学術集会全体に関して:感想3件

<感想の内容>

会長講演

福岡佳詠(近畿大学病院 看護部)に対して

・患者により近い存在の看護の実践能力を高めていきたい思いに賛同します。運動器の臨床看護師にとって必要な最新の情報が満載の企画をありがとうございました。
・この学術集会に寄せる会長の思いを強く感じました。実際の講演を伺って、転倒事故防止策として実施している「視覚的にアナウンスする」方法や排泄パターンを知り誘導するといった対策をどのように実施しているのか、スライドや実演を通して、もっともっと知りたいと思いました。
・今回、とても良いテーマだと思っていた。生活の質を考えてフィジカルアセスメントすることが非常に重要であり、そうしたスキルをしっかり伝えていかなくてはと思った。

基調講演

亀井有子(市立岸和田市民病院 副看護局長 急性・重症患者看護専門看護師)に対して

・「バイタルサイン測定は作業ではない」という言葉にハッとさせられました。何かあるたびにバイタル測定をしていて、確かに数字を見ているけど、それをきちんとアセスメントしているのか、怪しいことも多い気がしました。検温の時間だから、検温をする決まりだからという、流れでの行動。よっぽど異常値と思われるものであれば、その値からその次の会話、行動へつながっても、単に測定で終わってしまうことも多々あります。長く同じ患者を診ていれば気づく変化も、コロコロと受け持つ患者が変わってしまうと、それも気づかずに流れてしまう現状もあります。バイタルサイン測定という、基本の行動に対して、もう少し振り返ってみる必要があるなと感じました。そして、確かに呼吸数をほとんど測定していない現状にも、気づくことができました。
・急変の予兆を見抜くフィジカルアセスメントでは、呼吸の観察が重要だということがわかりました。確かに呼吸の観察をここまでできていなかったと思います。再度学習していきたいと思います。
・「呼吸回数測定は絶滅寸前」に胸が痛くなりました。もっともっときちんと考え、しっかり実践していこうと思いました。
・予測できるリスクをイメージしておくだけでも違ってくると思う。呼吸に関しては、今いかにスルーしているか話題になっているので、しっかり見ていかなくてはと思った。

教育講演ⅠおよびⅡ

教育講演Ⅰ 赤木將男(近畿大学医学部 整形外科学教室 主任教授)に対して

・知識、技術を身に着けたいと思っても日々の忙しさでなかなか思うようにはいきません。でも、日々変化する患者の状態をアセスメントするには知らない、分からないでは済まされません。私にとって、医師と一緒に回る回診はとても勉強になりました。教科書だけでは難しい、目の前の患者さんの状態に合わせた技術であったり、知識を得ることができました。医師と同じ状況を見ているからこそできる会話からもいろいろな情報を得られ、それが次の患者指導や、後輩指導に生かすことができ、とても大切な時間だったと思っています。なかなかみんながそうは思ってくれず、回診に時間がとられるのが無駄、回診に回らなくても看護はできると、言う人も多くなっています。せっかくの勉強の場なのにと思うのですが。整形外科病棟から異動してしまった私としては、回診という貴重な場がなくならないといいなと思いながら、講演を読ませていただきました。
・医師として、看護師がICや回診に同席すること、情報共有を強く望んでいることが伝わってきました。学習の機会としてというふうにおっしゃっていますが、もっともっと、看護師の責任として、同席したり、参加する上で、役割を明確にして、実践できるようにしていきたいと思いました。ご提供いただいた事例は、本人承諾も得られているものですので、貴重なデータとして、広く皆で、学んで行くものとしたいと思いました。

教育講演Ⅱ 冨士武史 (北大阪ほうせんか病院 院長)に対して

・手術と合併症のケースが豊富にあり、どれも、しっかり、学習会などで具体的に共有していきたいと思いました。看護師として異常を早期発見することの大切さを一層強調して教育に取組んでいきたいと思います。

テーマディスカッション

全体を通して

・それぞれの問題提起から、本当に、ディスカッションしたかったです!

宇城 恵(近畿大学病院 看護部 副看護長 摂食・嚥下障害看護認定看護師)に対して

・地域包括ケア病棟で勤務していた時に、一般病棟で臥床状態になり、嚥下機能が低下した患者をみました。自宅退院される患者を中心に嚥下スクリーニングの実施は勿論の事、口腔内の観察、必要時、義歯の調整や口腔ケアの介助、姿勢の保持、食事を30分以内に摂取できているかを観察し、主治医の指示のもと、食事のアップを行いました。ある時、主治医から食事形態をかえることで肺炎を併発し、退院が延期になることや、また、別の患者ですが退院後訪問を行った際に、病院では嚥下食を摂取していたのに、家族と一緒の普通食を食べていました。いつも、嚥下スクリーニングは、ルーチンの如く、行われてはいるが、それが次に生かされていないと思われます。
・高齢の患者さんが増えている中、嚥下機能の評価は重要だと感じています。 現場でもコメディカルと協力しながら誤嚥性肺炎の予防などを行っていますが、患者さんが安全に食べられる環境についても考えながら実践していきたいと思いました。

実践報告

・どの実践報告も、抄録だけでもかなりいろいろなことを具体的に考えることができました。現任教育で、これらを伝えるのに、どのようにしていくか、そのための動画教材を創ったりしたいと思わされました。

一般演題(口演・ポスター)

大柴 真紀 (宮仁会 猫山宮尾病院)に対して

・今後ますます外来での指導、ケアの重要性が高まってくると思われる。しっかりすりあわせを行ない、情報共有をやりやすくすることで、患者のケアが切れ目なくつないでいけると思う。

伊藤智美・大坂友香  他 (秋田厚生医療センター)に対して

・XLIFとOLIFの術後患者の腹部膨満感に着目したことがとてもすばらしく、この取り組みを、ぜひ、学会誌に投稿してほしいと強く願います。
・着眼点が良いと思う。術後の腹部膨満がこんなに多かったとは・・。今後の予防活動につなげていけると思った。
・術式による創部やドレーンに特徴から、アセスメントされているのが素晴らしい気づきだと思いました。また、対応の第1選択が薬剤ではなく、罨法や体位の工夫・早期離床と看護の力であることに専門職としての強みを感じました。

馬渡美香・笹森正子 (船橋整形外科病院)に対して

・クリニカル・パスを用いることで、術後8日で退院する高位脛骨骨切り術後患者に、外来をしていく必要性を示す論拠になっていると思います。整形外科外来における術後看護相談外来を実現していく上で、施設を越えて広く調査していかなければならないと思いました。
・なかなか退院後の患者の声を聞くことができないので、患者の不安や困っていることについて知れたのは良かった。HTOは比較的若めの世代が多いので、仕事や日常での活動量も大きいことから、患者自身の工夫を医療者も学びとし、今後の指導に活かしていきたいと思った。

戸田香織・三浦大典  他(京都大学医学部附属病院南病棟1階)に対して

・実践報告として、学会誌に投稿いただき、プログラムの詳細をもっとていねいに報告したものを読みたいと思いました。
・大きな病院になるほど、縦割りの業務分担がされつつある。そんな中で、看護師が主体となって音頭をとり、患者のリハビリを進めていったのがすごいと思う。
・多職種連携が重要な昨今、多職種で取り組まれた非常に有益な報告だと思います。字数制限があり書ききれなかった部分があると思いますが、ぜひリハビリテーション内容設定の根拠や、多職種連携の状況の詳細までご報告いただけると他の病院看護師の参考にもなると思いましたので、症例数を増やしてのご報告を期待しております。
・重症患者の急性期から多職種でかかわること、長期間にわたり患者をケアし、元気になっていく経過がみれたことは、看護師としてやりがいのある症例であったと思います。意思表出が少ない患者の思いを看護師が代弁者となって、多職種への橋渡しができた症例であると思いました。その看護師の具体的な働きかけが結果の中に示されると、もっと良いものになると思います。

太田 寛子 (戸塚共立第1病院)に対して

・今後外国人Nsも増えてくると思うので、参考になりました。

美濃智子・安尾由佳 他(広島県厚生連農業協同組合JA廣島総合病院)に対して

・BKP施行 患者様に対しての継続的な運動で、高齢者にも無理なく楽しく指導され、またその結果、運動して良かったとの回答もあり、日頃の皆様の取り組みに関心いたしました。常に患者様のそばに寄り添い、何が必要か考え、実践されチームの、力を感じました。本当にお疲れさまでした。現場でお話を伺いたかったです。ありがとうございました。
・実践報告として、学会誌に投稿してほしいと強く思います。そのときに、抄録にはかけなかった運動介入の具体的なアプローチを含めてくださったら、そのプランを共有できるのにと思いました。
・効果が目に見えるのは、スタッフの意識改革にもつながると思う。
・統計学的解析結果も示されると、より客観的に結果を評価できると思いました。症例数が少なかったようですので、可能でしたら症例数を増やし、再度ご報告いただけますと幸いです。

小川弘果1 ・西村宣子2他 (1東京歯科大学市川総合病院、2千葉県立保健医療大学)に対して

・患者カルテを後ろ向きにデータ収集し、分析することで、入院期間長期化と肺炎ならびに尿路感染症の発症を見出したことが興味深かったです。診療報酬制度からすると、病名があるから在院日数を延長できるのではないかとも思われ、肺炎や尿路感染症は、いずれも、廃用症候群であることから、術後の廃用症候群予防に関わるケアプランとの関係などもさらに分析してみてほしいと思いました。
・在院日数がのびる原因を見える化してもらい、参考になりました。いろいろな患者に応用できることだと思います。
・効果が目に見えるのは、スタッフの意識改革にもつながると思う。
・肺炎や尿路感染はよくある合併症で、症状も出現することから、看護師が数多く接する病態だと思います。そのため、入院が長期化する要因としてあげられるものかと推測しました。しかし、結果として少なかったことに、身近なことが思いつかない現状があることがわかりました。方法で、自己式質問調査の選択肢が具体的に示されるとわかりやすいと思いました。

香月康生・山本智子 (医療法人社団曙会 シムラ病院)に対して

・炎症の程度が大きく関わってくることがよくわかった。それらも含めしっかりとアセスメントしてアイシングすべし!という勉強になった。
・研究参加者が18名で、さらに疾患別にすると数名になってしまい、結果に結びつけるには症例数が少ないと思いました。また、今回の研究では、疼痛に限って調査をしていますが、疼痛は炎症所見も関係すると思いますので、それも含めたデータで分析をされたほうが納得できると思いました。

内垣外愛 (医療法人社団飛翔会 福山整形外科クリニック)に対して

・運動器慢性疾患患者の疼痛のセルフマネジメント能力獲得支援は、重要なテーマなので、痛み日記を用いた本実践は、ケーススタディとして、ぜひ、学会誌に報告していただきたいと思いました。
・運動器にとって疼痛は永遠のテーマだと思う。痛み日記をつけることで、自身の行動を振り返り、その人に合わせたセルフマネジメントを構築できることを学んだ。

加治屋剛 (医療法人新青会 川口工業総合病院)に対して

・ナースマンが増えた今、性別もしっかり配慮してケアしていく必要があるのだと痛感した。

上田裕之・蔦本崇湖 (福岡リハビリテーション病院)に対して

・運動器障害を有する患者への術中体位工夫の実践として、非常に貴重な報告だと思います。実際の体位固定の画像やイラストなどを作成して、学会誌に投稿してほしいと思いました。
・みんなで考えれば良策が見えるのだと思った。

その他、第20回学術集会に対するコメント

・どの講演も日々の看護実践に活かせる内容で、とても興味深く、書面だけで終わってしまうのはもったいない、きちんと講演として聞きたかったと思う内容でした。
・私自身にも、DVT・PEと考えられる救命できなかった方の記憶が鮮明にありますが、会長講演、基調講演、教育講演Ⅰ・Ⅱを通して、日々の患者との接点の都度都度の丁寧なフィジカルアセスメントの必要性を痛感しました。また、教育の場にある者として、予防策が功を奏していることによって、経験することが少なくなった合併症発症のケースについて、リアリティをもって、伝えていくことの大切さをしみじみ考えさせられました。
・私は、脊椎を専門とする整形外科に所属をしていましたが、日中先生方は手術室で病棟にいることはほとんどなく、夜間・日中を問わず、異常の発見は看護師である現状があります。特に血腫による神経圧迫は、対応の遅れが一生の後遺症になるため、厳重な観察をしてきました。合併症を起こさない努力、早く気付く努力の背景には、有害事象の原因の理解と病態の正しい知識が必要であることを強く感じました。亀井先生の講演では、呼吸回数測定は絶滅寸前とありましたが、当施設でも昨年度までは皆無に等しい状態でした。昨年度から、危機的状況にある患者を特定する際の ツールの一つである早期警告スコア(NEWS:National Early Warning Score)を開始し、その中に呼吸回数が入っているため呼吸測定が定着してきました。亀井先生の講演から、呼吸状態が示す体の状態をさらに知ることができました。。

<質問の内容>
テーマディスカッション: 津田美沙緒 様(近畿大学病院 安全管理部褥瘡対策室 皮膚・排泄ケア特定認定看護師)へ質問
・術前の外傷患者の体位変換をいかに安楽にできるかが課題です。スモールチェンジを行う際、 適切な体圧分散クッションの種類と体位変換の時間を教えて欲しいです。
上記の質問に対する津田講師からの回答
・体圧分散クッションの種類(素材)は特に良いとされているものはないが、肩や腰に挿入できる程度の小さいものが良いとされています。
・スモールチェンジの間隔は5~15分毎に小枕の位置を変更するとされています。 スモールチェンジに関する文献は少ないので情報も多くないのですが、研究成果報告書として報告されているものがございますので、検索してみてください。

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