令和5年2月12日看護師国家試験が終わりましたね。受験された方々は、ドキドキしながらこの時期を過ごしていると思いますが、昭和免許の私は、学校から一括して合否を確認され、新聞に名前が掲載される時代でした(笑)。現在私は、実践とは少し離れた医療安全対策室にいて、日々インシデントの対応におわれています。毎週火曜日の転倒予防ラウンドが、唯一ベッドサイドで看護を考える時間です。80歳以上の高齢の対象に「オーバーテーブルは動くから立つときは、柵を持って」とか「夜は暗いので、不安な時はナースコールを押して下さい」と医師が丁寧に説明する傍らで、片麻痺だから乗り降りはこちら側とか、ベッドの高さを調整して、杖のゴムの摩耗や歩行器の高さが気になってしまいます。臨床で勤務できる会員の皆さまが羨ましくもあり、週1回のチャンスを逃さないように地道に運動器看護の楽しさを囁いていきたいと思います。 福岡佳詠
今、コロナ病棟で働いています。高齢者も多く、隔離生活でせん妄になり、あっという間に動けなくなる。動かしたくても、意思の疎通が難しく、なかなかリハビリができない。家から来たのに家に帰れない。そんな歯がゆい思いを日々感じています。
先日、1人の患者さんが入院しました。その者さんは、約1か月前に応援として行った病棟に入院していた方。会った時は長期臥床のせいで、下肢も細く、手すりにつかまっても数歩の歩行がやっとの状態でした。歩行練習は1人では難しいけど、座ったまま、臥床したままの筋トレならいつでも出来る!と、いくつかの方法を伝えました。
そして今回の再会。なんと、トイレまで支えなく歩けるようになっていました。もうびっくり。聞けば毎日筋トレをやっていたとのこと。久々に自分の指導が実になった瞬間を見ることができました。
患者さんの頑張りがあってこその効果ですが、とてもうれしく、コツコツと続けることの重要さを再認識できました。
私もコロナ禍での筋力低下に歯止めをかけるべく、頑張らないと。
一條 久美
「先生!実感こもってましたね」。私の「老化」の講義に対する学生の感想です。未経験の「老い」を教えるのは難しい・・・と思っていましたが、いつの間にか、体験として語れるようになったとは(実年齢はまだ中年ですが)。
とはいえ、実際の高齢者は多くを語らないことがあります。当たり前と思っていた動きが老化や運動器機能障害で、その一部でも奪われた方の思い。
本当に計り知れないものがありますね。語ってもらえるありがたさを伝えつつ講義しましたが、自身の老いへの思いがあふれたようで恥ずかしいです。
皆さま、どのように対話していますか?皆さまのスキルを共有できたら嬉しいです。
人生、初のつぶやきをしてみた山本恵子でした。
コロナウイルスの勢いが少し弱まったかのようで、油断も出来ない大型連休前、皆様いかがお過ごしでしょうか。新年度スタート後でお疲れの方もいらっしゃると思います。日々の奮闘本当に御苦労様です。
世界では残酷な戦争も起きており、悲しみの連鎖が続いています。不安定な現状でどこか自分のやっている事を考え直したり、これからの事に悩んでしまったりしています。
さて私の勤務する整形外科病院では、最近精神的疾患を既往に持つ患者様が多いように思います。うつやパニック障害や双極スペクトラム障害等。関わる際の言動を注意する必要があり、受け持ち担当を出来るだけ固定するケースもありました。心と体は密接に関係しており術後離床やリハビリへの意欲に直結していきます。かかりつけの精神科クリニックからの診療情報提供書には患者様との関わり上の注意やアドバイスがあったり、連携の重要性を感じました。患者様が穏やかに入院生活を無事に過ごし、晴れやかな表情で退院されていく時に、毎日連携し続けた現場の看護が報われる瞬間ではないでしょうか。
病棟勤務は様々な患者様に寄り添いながら(ここ最近は本当に様々な患者背景があり細かい要求や対応求められていると感じます)家族と会えない中で退院や回復に向けた患者様の頑張りを支える事は容易な事ではありませんが、やりがいのある仕事だと感じます。その分自分自身をケアする時間がないと疲弊してしまいます。
以前より考えている事ですが患者様だけでなく看護師のケアとして運動器看護として何か出来る事があればと感じています。同じような思いの方いらっしゃいますでしょうか。
4月は配属された新人さんに対して何か困った事はないか、休憩時間にリラックスできているかなとか、居場所はあるかなとか、気を使っている毎日です。
皆様の周りではどのような事が起こっていますか?
ここでリアルなつぶやきをしてみませんか。
いつでも受付ております。
皆様にとって心身健やかな毎日でありますように。
南谷
今期の豪雪はこれまでにないものであった。そんな環境の変化は、患者の変化にも現れていた。雪の降り始めの頃は高齢者の転倒による骨折が多い。これ自体は例年と変化はないが、正月明けからは成年・熟年層の受傷が目立った体力に自信のない高齢者は引きこもり、通勤などで外出機会の多い世代が転倒し受傷するのだ。
骨折だけではない、引きこもり期間が長期化することで特に高齢者は体力が低下するばかりか、外出意欲もこの間に失せてしまう。
雪が溶け春になってもそれまで通っていたサークルが無くなったり、友人との関係も遠ざかり、外出することの楽しみがなくなり、動かないことにより体重が増え腰や膝の痛みを感じることが増え、ますます外出がおっくうになる。コロナ蔓延と豪雪のダブルパンチは強烈だ。そこで私達外来看護師はこれまで以上に看護介入を積極的に実施している。介入と言っても大した事ではない。
「身体をうごかす習慣をもちましょう」と声を掛け定期的に身体計測(体重と身長)+αだ。声を掛けただけで変化が起こるわけはないが、定期的に「やってますか?」「たまにやってます」なんて言葉が返ってきたら「素晴らしいですね、頑張ってくださいね」と褒め称える。
何かが起こってから関わるのが病棟看護なら、私達外来看護師は予防・再発に向け関わることにモチベーションを感じる運動器看護師だ。
相川
私の勤務している病棟は今まで内科系、消化器外科、整形外科の3チームに分けて業務をしていましたが、昨年末に人員の問題もあり内科+整形外科と消化器外科の2チームに再編され、これに伴い私も消化器外科に配属されました。
看護師資格を取得してから30数年、幸運にもずっと整形外科に携わってきたことから、最初は落ち込んだりしてモチベーションも下がり気味でしたが、患者さんを受け持っていくうち、消化器外科の中でも、術後たくさんのドレーン類が留置されてどう動いていいか戸惑っている患者さんや、ターミナル期で臥床されていることが多い患者さんなどを担当していくなか、どの診療科での看護でも運動器看護の基本は活かしていけるということに改めて気づきました。
来月から再び整形外科に戻る見込みですが、今回の貴重な経験を活かし、学会のホームページで吉田理事長が言っているように、【動く】【活動する】【生きる】ことを支えるという運動器看護の理念を、診療科にかかわらず病棟内に広げていけるよう今後も活動して いきたいと思っています。(小林)